東京地方裁判所は3日、日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)の役員報酬を過少に記載したとして、金融商品取引法違反の罪に問われた元取締役グレッグ・ケリー被告(65)に対し、懲役6カ月、執行猶予3年(求刑懲役2年)の有罪判決を言い渡した。報酬隠しがあったと検察が主張した8年間分のうち7年間分は無罪とした。
ケリー被告は、ゴーン被告の報酬約93億円を実際より少なく有価証券報告書に記載したとして起訴されていた。
東京地裁の下津健司裁判長は、罪に問われた8年間分の虚偽記載のうち7年間分について、ケリー被告に報酬隠しの認識があったとは認められないとして共謀を否定し、無罪と判断した。
両罰規定に基づき法人として起訴され、起訴内容を認めていた日産には、罰金2億円が言い渡された。
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BBCのルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ東京特派員は、アメリカ人であるケリー被告の裁判はこの3年間、日米関係にとって目の上のたんこぶだったと伝えた。
判決を受け、アメリカのラーム・エマニュエル駐日大使がケリー被告とその妻がアメリカに帰国できるようになったことを歓迎する声明を即座に発表したことからも、そのことがうかがえると指摘した。
同特派員はまた、報酬隠しがあったとされる期間の大半は無罪となったことで、検察にとっては部分的な勝利となったとした。
さらに、弁護士の立ち合いもなく長期にわたって容疑者を拘束・尋問する日本の司法制度のあり方が浮き彫りにもなったとした。
これまでの経緯
ゴーン被告は2018年11月、2015年まで5年間の報酬を過少申告したとして、金融商品取引法違反の容疑で逮捕された。その後、いくつかの容疑が追加された。
東京拘置所で数カ月勾留された後、保釈されたが、2019年12月31日に保釈条件を破り、楽器ケースの中に身を隠してプライベートジェットに乗り、中東レバノンへ逃亡した。
東京地裁は2021年7月、ゴーン被告の逃亡を手助けしたとされるアメリカ人の親子に実刑判決を言い渡した。
米陸軍特殊部隊の元隊員で民間セキュリティー専門家のマイケル・テイラー被告には懲役2年、息子のピーター・テイラー被告には同1年8カ月の刑が告げられた。
